工作機械を貸す・借りるプラットフォーム「TUMUGU(つむぐ)」の公式ホームページ
TUMUGUプロジェクトは
経済産業省の採択プロジェクトです。
生産年齢人口の減少に歯止めのかからない地方都市。著しい少子高齢化による社会保障費の増大、企業活動の低迷による税収の減少、多発・大規模化する自然災害への対応等により、地方の疲弊は限界を迎えつつあります。日本のものづくりを支えてきた地方の製造業は、その担い手を新興国に取って替わられ、多くの企業が後継者不足やIT化への遅れから、内在する技術力の伝承も危機的状況にあります。本プロジェクトは、そうした地方の中小製造業に新たな需要と人材を誘発しようとする試みです。
これまで中小の製造事業者は、多大な設備投資により工作機器(生産設備)を購入あるいはリースにより自社専用として「保有」してきました。しかしパイの拡大が見込めない現状ではたとえ先行投資したとしても簡単にはこれを回収はできないばかりか、稼働を止め「遊休」状態に陥るケースもあります。一方で自社が保有する設備では加工できない案件を引き当てることも少なくありません。本プロジェクトは、そうした需要と供給のミスマッチを事業者間で吸収しようとするものです。競い争うのではなく、相互に支え合い、Unite【連合】することがコンセプトです。
まずは所有しているご自慢の工作機械を登録してください。併せてその機器の扱いに長けたエンジニアも登録してください。これにより貸主と借主双方のエンジニア間で、教える・学ぶの関係が成立し互いのスキルの共有や伝搬、つまりは両者のものづくり力の向上が期待できます。大事なことは、壁を設けることではなく、開放し刺激し合い、成長する意志を奨励することです。
TUMUGUは相互の強みを利活用し無駄を省くエコシステムであり、業界全体としてのプロセス・イノベーションに相当するものです。またエンジニアに学びと成長の機会を与える学際的なシステムでもあります。さらにスタートアップ企業や大手企業のR&Dセクションからの相談に、企業連合として最適なソリューションとベストスキームを提示できる可能性を秘めています。TUMUGUプロジェクトは、経済産業省の認可事業です。事業主体である(株)セブンシーは、インド、ベラルーシ、日本との異国間プラットフォームの構築に取り組んでおり、実証過程を経た後、まさに「世界を紡ぐ」グローバルモデルへと昇華させるシナリオを描いています。目指すは、世界中のものづくり企業の持続的な発展に資するセルフ・イノベーション(自己超越)モデルです。
製造業に人材を招き入れるには、魅力的な職場環境に仕立てることと同時に、ものづくりに触れるキッカケが大事です。本プロジェクトは、BtoBの業界内相互支援モデルにとどまりません。スタートアップ企業や、ものづくりにチャレンジしたい学生や一般人にも開放する予定です。素人の来訪には戸惑いもあるでしょう。しかし素人の中には将来大樹に成長する光る種もあります。IoTやAIにより省力・省人化が進展し、いずれ人間の叡智を凌駕するコンピュターシステムがものづくりの現場を無人化する時代が来るやもしれません。しかし、ものづくりの事業体を承継したり、新たに立ち上げるリーダーは「人」以外にありません。ロボットやシステムの師としてのその秀でた感性分野を教えるエキスパートもしかり。人の能力はUniverse。「ものづくりの人」をインキュベートすることが、このプロジェクトの最大の目的です。